最近、中国で急増しているヒトメタニューモウイルス(HMPV)感染症。
この記事では、HMPVの基本情報から症状、予防法、そして中国の現状まで、わかり易くまとめています。
子供から高齢者まで、誰もが知っておくべき重要な情報をお届け!
ヒトメタニューモウイルスとは
ヒトメタニューモウイルス(HMPV)は、主に秋から春にかけて流行する呼吸器感染症の原因ウイルスです。
2001年にオランダの研究グループによって発見された比較的新しいウイルスで、RSウイルスと似た症状を引き起こすようです。
ヒトメタニューモウイルス(HMPV)について参照→もりもとこどもクリニック
主な症状と診断方法
HMPVの主な症状は以下の通りです!
– 発熱(38.5℃以上の高熱も)
– 鼻水
– 咳
– のどの痛み
– 喘鳴(ぜーぜー音)
症状は通常1週間程度で治まります
重症化すると気管支炎や肺炎を引き起こす可能性がある様ですので注意が必要です!
診断には、鼻から採取した検体を用いたウイルス検査が行われます。
6歳未満の子供には保険が適用される迅速検査(簡単なキットを使い短時間で原因病原体を検出できる検査)も利用可能です。
感染経路と予防策
引用:コアラ小児科ch
HMPVは主に飛沫感染と接触感染で広がります。
予防には以下の対策が効果的です
1. こまめな手洗い
2. マスクの着用(咳エチケット)
3. 「密」の回避
4. 適切な換気
5. 周囲の消毒(特におもちゃや手すりなど)
コロナや、インフルエンザと基本一緒ですね!
治療法と自宅でのケア
現在、HMPVに対する特効薬はありません。
治療は主に対症療法となります。
– 十分な休息と栄養補給
– 水分補給
– 解熱剤の使用
– うがい
重症化した場合は入院治療が必要となることもありますので、油断禁物です。
中国での感染状況
中国では最近、呼吸器疾患が多発しており、HMPVもその一因となっている様です。
特に60歳以上の年齢層で、インフルエンザウイルス、HMPV、普通コロナウイルスが主な病原体となっています。
北京市では11月中旬から下旬にかけて、法定伝染病(届出及び患者の隔離などが義務付けられている伝染性の感染症)の患者報告数が急増し、11月6日~12日の14,744例から、11月20日~26日には72,475例まで増加しています。
子供と高齢者の感染リスク
HMPVは特に乳幼児と高齢者にとってリスクが高い感染症です。
– 1歳未満の子供が最もリスクが高い
– 2歳までに約30%、5歳までに約75%、10歳までに一度は感染する
– 高齢者は重症化のリスクが高い
10歳までに一度は感染するについて
無症状感染:多くの子どもたちが幼少期にHMPVに感染して、症状が軽微であったり、まったく症状が出ないケースも。
多くの人が子どもの頃に感染しているものだそうです。
インフルエンザとの違い
HMPVはインフルエンザと似た症状を引き起こすため、しばしば混同されます。
主な違いは以下の通りです
– HMPVは特効薬がない
– HMPVの方が症状が長引く傾向がある
– インフルエンザほど急激な発症ではない
専門家の見解と最新研究
専門家たちは、HMPVの診断法、ワクチン、抗ウイルス剤の開発に取り組んでいます。
現在のところ、早期診断と適切な対症療法が最も重要とされています。
日本での対応と注意点
日本でも、HMPVは2~6月頃に流行することが多いようです。
登園・登校の基準は明確ではありませんが、
解熱し、食欲が回復し、咳や鼻水がおさまってから再開する
ことが推奨されています。
まとめ
ヒトメタニューモウイルス感染症は、特に乳幼児や高齢者にとって注意が必要な感染症です。
中国での感染拡大を受け、日本でも警戒が必要です。
特効薬はありませんが、適切な予防策と早期発見、適切なケアが重要です。
手洗い
マスク着用
換気
などの基本的な感染対策を徹底し、症状が見られたら早めに医療機関に相談しましょう。
HMPVに関する正しい知識を持ち、自分自身と周りの人々の健康を守りましょう。
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